座ったまま殴られた一枚が銅像に──プリシュティナの「Crossed Legs」

コソボの首都プリシュティナで、1990年の抗議行動を写した一枚の写真が市中心部に銅像として刻まれた。写真は座ったまま警官に殴られる男性を写しており、その強烈な姿勢と表情が民族的抵抗の象徴として広く知られている。写真家はHazir Reka、被写体は報道でFaik Rexhepiとされている。

珍しいのは、記念像が“立つ勇者”ではなく「座ったまま殴られる姿」を再現している点だ。2022年11月、彫刻家Eliza Shalaの作品「Këmbëkryq(Crossed Legs)」がZahir Pajaziti Squareに設置・公開されたと報じられている。写真と同一の座りポーズを模したブロンズ像は、被害や屈辱の記憶を可視化する方法として異例だ。

背景として、1990年前後のコソボは民族摩擦と政治弾圧が続いており、写真は国内外で抵抗の象徴として共有された。ただし、今回の情報には市役所の公式発表ページへの直接リンクや、彫刻設置位置を示す公的地図の一次資料が本文で確認できていない点がある。被写体本人や遺族の公的コメントも同様に一次確認が不足している。

事実関係としては、写真の存在(Hazir Reka撮影)と彫刻の制作・公開(Eliza Shala、2022年11月、Zahir Pajaziti Square)が報じられていることが確認できる。一方で、公的記録や当事者への直接確認が未確認のため、設置の正式手続きや関連する公的説明の詳細は現時点で明らかではない。

このケースが示すのは、記憶のかたちをどう残すかという政治的選択だ。痛ましい「被害の姿」をあえて記念することで、歴史の語り方自体に問いを投げかけている点が印象的である。

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