アラスカで1万3,800年前の“基地”跡 北米最古級の居住証拠が示すもの

アラスカ内陸、フェアバンクスの南東約55kmにある遺跡「Shégˊ Xdaltthˊíˊ」で、約1万3,800年前の炉(hearth)や杭の穴、小屋の地面の染み、さらにアースオーブン(地中式の調理施設)や骨針、鹿角ペンダント、大量の石器や動物骨が見つかりました。研究は学術誌に報告され、北米でも最も古い居住の証拠の一つとされています。早い時期から定住的に使われ、刃物や装飾品が作られていた可能性を示す発見です。

普通と違うのは「住居らしい痕跡」が残っている点です。古い遺跡では刃物や石器だけが出ることが多いのに対し、ここでは炉や杭穴といった建物の構造痕跡、調理用のアースオーブン、服や針の材料となる骨針まで揃っています。これは人々が単に通り過ぎるのではなく、まとまった期間、同じ場所で生活したことを示唆します。

出土品の中には、石材の加工法や形がベーリング地峡を経た他地域とのつながりを思わせるものがあり、当時の人の移動や文化交流を考える手がかりになります。一方で「最古の居住構造」という表現は論文側の慎重な解釈に基づくため、今後の比較研究で位置づけが変わる可能性はあります。

現時点で未解明の点も残ります。元論文の掲載日や詳細(著者リスト、DOI)、先住民コミュニティとの関係の扱い、出土した犬の骨が家畜化犬かどうかを裏付ける分析結果などはこの記事だけでは確認できません。これらは研究報告の原典や今後の発表で明らかになる部分です。

この遺跡が注目されるのは、「氷期後の北米の人々がどのように根拠地を作り、道具や食料調理を行っていたか」を具体的に示す点です。確かなことと不確かなことが混在する段階ですが、出土物の多さと構造痕の存在は、1万年以上前の人びとの生活を想像させる強い証拠となっています。

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