レーザーで作る“光る棒”が無線を飛ばした——実証段階のプラズマアンテナとは

アメリカのNC State大学の研究チームが、空気をレーザーでイオン化して作る「プラズマフィラメント」を使い、まるでSFのライトセーバーのように見える光る棒から無線を送信する実験に成功したと報告しました。見た目が派手な点だけでなく、接触せずに電波を伝える新しい仕組みが示された点が普通と違います。

研究ではレーザーで直線状のプラズマ(電気を通すガスの状態)を作り、その周囲に置いた金属リングと誘導結合する形で約30MHz前後のVHF帯の電波を送信しました。従来のアンテナは金属構造に信号を流す必要がありますが、今回の方法は「空中のプラズマ」を媒介にして非接触で電波を出す点が特徴です。

この成果はIEEE Journal of Microwavesに掲載されており、論文や研究者のコメントからは、フィラメントの長さや方向を変えられる可変性が将来の利点として挙げられています。ただし、実験はVHF帯の限られた周波数での実証に留まっており、送信出力や到達距離、効率、安全性(高出力レーザーによる影響や周辺大気での副生成物など)の細かいデータは公開された要約だけでは十分に分かりません。

また、再現性や屋外での実用性、広い周波数帯への拡張については未確定です。見た目と原理のユニークさは大きく、将来は可動式アンテナや極限環境での無線システムなど応用が想像できますが、現段階では「実証された原理」の報告にとどまると理解しておくのが適切です。技術の実用化にはさらなる検証と詳細データの公開が必要です。

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