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カリフォルニア州リッチモンド、Wildcat Canyon Regional Parkのハイキング道沿いに、かつて「邸宅」だった療養所の基礎やヤシの残骸がひっそり残っている。Grand Vista(別名Belgum Sanitarium)は1914年にDr. Hendrick Nelsen Belgumが始めたもので、果樹園や温室、専用の湧水といった“生活をまるごと備えた”療養所だった点が普通の病院と大きく違う。患者を外の自然で養生させる、屋敷にも近い施設だったのだ。
創設者は1948年に亡くなり、その後施設は徐々に衰退。記録によれば1977年に放火で建物は焼失したとされる。現在は建物本体はなく、コンクリートの基礎や温室跡とみられる遺構、案内板が見られるのみだ。地域の新聞アーカイブや博物館資料などがこの経緯を伝えている。
この場所が奇妙に感じられるのは、「邸宅のような療養所」という姿勢と、自然の中で自己完結する生活設備(果樹園・専用湧水など)を備えた点だ。20世紀初頭にはこうした“避暑や静養を兼ねた治療施設”が存在したが、都市近郊の自然に消え残る遺構としては異色だ。
いくつか不確かな点もある。放火の詳細や公式の捜査記録、現地公園の立ち入り規制や保存状況については公開資料に限りがあり、訪れる際はWildcat Canyon Regional Parkの最新案内を確認する必要がある。登山道から見える遺構は写真愛好家や廃墟に興味を持つ人の関心を引くが、安全面や保全を尊重して行動すべきだ。
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