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カナダ・モントリオールの旧市街で発掘された17〜18世紀の墓地(Notre-Dame墓地、使用期1683–1796)から採取された45体の古代DNAを解析した研究が、興味深い結果を示しました。解析された全ての個体が、遺伝的にフランス系ヨーロッパの背景を示し、最近の先住民やアフリカ系の混血の痕跡は観察されなかったと報告されています。
一見すると「当時の植民者と先住民の混血はなかった」と読めますが、研究者は慎重です。問題はサンプル数と出自の偏りです。今回の45体は単一のカトリック墓地に由来し、教会に埋葬される人々は社会的・宗教的に特定の層に限られていた可能性があります。つまり、この墓地の遺伝的構成が当時全体を代表するとは限りません。
また、論文や報道ではサンプルごとの年代測定方法や、比較に使った先住民や西アフリカ・ヨーロッパの参照データの詳細、先住民コミュニティとの協議の有無など、いくつかの重要情報が明示されていません。こうした点は解釈の幅を左右します。
それでもこの結果が示すのは、「家族の口伝」や市販の遺伝子検査でよく主張される“先住民の祖先”が、必ずしも古い埋葬群の遺伝的証拠と一致しない場合がある、という事実です。歴史的な人の移動や結婚のパターンは局所的で複雑であり、墓地ごとの調査だけでは全体像を描き切れません。
結論として、今回の研究は興味深い一断面を示しますが、「混血が全くなかった」と決めつけるには材料が限定的です。より広域で多様な遺伝学的・考古学的証拠と、先住民コミュニティの声を含めた追加研究が必要です。
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