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米カリフォルニア北部で育つ巨木、紅杉(Sequoia sempervirens)の葉が、高温になると光合成能力を失いかける――そんな研究結果が報告されました。普通、植物は気孔という小さな穴を閉じて水の蒸発を抑えますが、今回問題になっているのはそれだけではありません。葉そのものの組織が高温で直接ダメージを受け、光合成が低下する可能性が指摘されています。
研究チームは2022〜2024年にメンドシーノ郡の森林で葉の温度と蛍光(光合成の状態を示す指標)を測定しました。その結果、直射日光を受けた葉は周囲の空気よりかなり高温になり、蛍光が落ちる=光合成が弱まる挙動が観察されています。測定では葉を遮光して最大の光合成能力を評価する方法も用いられ、葉組織自体の限界が示唆されました。
ただし重要なのは「葉レベルの変化」と「木や森全体の不可逆的な損傷」を結びつけるにはまだ証拠が不足している点です。論文は専門誌に掲載されていますが、個体数や統計の細部、長期的影響の検証は今後の課題とされています。
奇妙なのは、紅杉が“涼しい海岸性気候に強い”というイメージを持たれてきた点です。地球温暖化や極端な熱波が増える中、巨大樹の葉が局地的に過熱して機能を落とすことは、生態系の挙動を予想しにくくする新たな問題を示しています。現時点では葉の現象が森全体にどれほど波及するか不明で、追加のフィールド調査と長期観察が求められます。
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