モスクワ郊外で陶器壺に埋まった銀貨2600枚、疫病で急死したのか?

ロシアのモスクワ近郊、コロムナ郊外で陶器の壺に入った銀貨のお宝が見つかりました。出土量は約2,600枚。壺は地面の陥没した穴に埋められており、多くは「デンガ(denga)」という当時の小額銀貨でした。発掘はロシア科学アカデミー考古学研究所によると報告されています。

普通ではない点は枚数と状態です。2,600枚という大量のコインが一つの容器にまとまって見つかる例は珍しく、そのうち350枚以上はこれまで知られていない貨幣の変種とされ、現在専門家が分類・調査中です。また、最新の鋳造年は1420年代後半とされており、中世ロシア期に属します。

発掘チームは、この埋蔵が1424–1427年ごろの疫病(ペストの流行)で財産を急いで埋めた個人のものだった可能性を指摘しています。とはいえ、埋蔵の直接的な証拠──たとえば埋めた人物の遺骨や当時の記録に明確に結びつく痕跡──はまだ示されていません。研究発表は示唆の域を出ておらず、因果は確定していません。

確認できている事実は、発見場所(コロムナ周辺)、出土物(陶器壺と約2,600枚の銀貨)、貨幣の種類(主にデンガ)、未確認変種の存在、最終鋳造年代が1420年代後半であること、そして発掘主体がロシア科学アカデミーの考古学部門であることです。一方で、発掘層位の詳細、放射性年代測定の有無、未確認変種の写真や細分類、疫病との直接的関連証拠などは公表または確認されていません。

日本の読者にとって興味深いのは、疫病などの非常事態のときに個人が財産をどう扱ったかという点が、物質的に残っている稀な例だということです。現段階では謎が多く、350枚超の未確認貨幣が何を意味するのか、埋蔵の正確な理由は何か――その解明が進めば中世ロシアの経済や緊急時の行動がより鮮明になる可能性があります。

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