アメリカの大学チームが、いわゆる「体外離脱(からだの外に意識が出る体験)」を持つ人たちを集めて実験を行いました。研究はUniversity of VirginiaのMarina Weilerらが主導し、体外離脱経験のある21人を対象に、別室で隠された画像を当事者が知覚できるかを調べる手順で行われました。
実験は三つの部屋を使い、被験者は自身の知覚が通常と違うとされる状態を再現するよう指示されました。研究側は100枚の画像のうちランダムに選んだものを隠し、被験者の報告をAIを用いて画像との類似度で比較しました。全体としては「隠された画像を正しく知覚した」という統計的な結果は得られませんでした。
ただし興味深い逸話も記録されています。被験者のうち2名が、別室にいた実験スタッフの配置(誰がどの部屋にいたか)を、偶然とは考えにくいかたちで一致して報告したのです。これは全体の数から見ると少数で、統計的に裏付けられた再現性があるとは言えません。
研究成果はExplore誌に掲載され、研究者自身も「主要な結果は否定的だが、説明のつかない報告がいくつかある」と慎重に述べています。元記事や発表ではAI評価の具体的手法、被験者選別の厳密さ、録音・録画の有無といった詳細が十分に示されておらず、現時点では逸話的な事例と統計的な結論が混在している状態です。
結論として、この実験は「体外離脱を科学的に再現できた」とは言えないものの、完全に説明の付かない出来事も交じるため、科学と怪異の境界をめぐる議論を呼ぶ材料になっています。さらなる厳密な実験とデータ公開があれば、今回の不思議な報告が偶然なのか何か別の説明があるのかをより明確にできるでしょう。
※ アイキャッチ画像は記事内容をもとにAIで生成したイメージです。